地のものを使ったお菓子は、たいてい産地に近い販売所でしか手に入りにくいものです。特に日持ちの短いものほどそうで、その土地まで行った人が、その場で食べる。
「月色プリン」は、地のものを使った洋菓子でありながら、全国のお客様のもとへお届けできます。この商品は、福島県いわき市遠野町の株式会社いわき遠野らぱんがつくる、瓶入りのプリンです。牛乳は福島、赤カボチャは奥会津、甘酒は南信州。それぞれの土地の素材が、ひと箱に4つ並びます。冷蔵庫を使わずに置いておけるので、産地へ行かずに買えて、そのまま人にも贈れます。
その土地で消費されていたものが、手元まで届きます。どれを選べばいいのか、どう食べるとおいしいのか。名前の話からたどってみます。
名前は、町の秋から来ています
遠野町には「お月見どろぼう」と呼ばれる行事があります。中秋の名月の夜に、子どもたちが家々をまわって、お供えのお菓子をもらっていく。
近年、遠野町では、他の地域同様にその子どもの数が減ってきています。そこで町の人たちは、地域の宝である子どもたちのために、自分たちのふるさとを残すために「いわき遠野歳時記 満月祭」という祭りをつくりました。行事であれば、子供の数が減っても、地域の象徴として受け継いでいくことができるからです。
月色プリンは、その祭りをイメージし、地域への思いを込めた商品として誕生しました。プリンのふたを開けたときの明るい色が、名月の色。だから月色です。

ひと箱に、いくつもの土地が入っています

いちばん長く続いている定番商品が月色プリン。2016年から愛されている商品です。牛乳は福島の「酪王牛乳」。そこへ卵黄とクリームを重ね、コラーゲンを加えてとろっとしたプリンに仕上げています。ふたを開けたときのあの明るい色は、卵黄から来ています。
そして2023年に、3つの品種が加わり、今回の食べ比べセットが生まれました。

白い月色プリンは、定番と対になる一本。同じ酪王牛乳を使いながら、卵黄の代わりに卵白を使い、そこへ練乳を重ねています。同じ卵でも、黄身を使うか白身を使うかで、色はここまで変わります。ラベルにある言葉は「ミルキーな味わい」。酪王牛乳を中心に組み立てたプリンです。

チョコ×甘酒プリンの土台は、南信州の味噌などの発酵食品の蔵元・丸昌稲垣がつくる甘酒です。大正14年創業の蔵の甘酒に、チョコレート、さらにココアパウダーを重ねています。4つのなかで色がいちばん濃いので、箱を開けたらすぐ見分けがつきます。

奥会津金山赤カボチャプリンが使うのは、奥会津・金山町の赤カボチャ。ペーストにして生地に入れています。この赤カボチャに会えるのは「4種4個入り」だけですので、セットを選ぶときに思い出していただけたら。
並べてみると、福島の牛乳、奥会津の赤カボチャ、南信州の甘酒。ふだんなら、それぞれの土地まで行って出会うものです。それが、ひと箱にプリンとなって収まっています。
食べ比べというのは味の違いを確かめる言葉ですが、この箱の場合は、素材の出どころが並んでいる、ということでもあります。ひと箱を開けるあいだに、いわきの町の名前と、奥会津の町の名前と、南信州の蔵の名前を、続けて読むことになります。
順番に迷われたら、月色プリン → 白い月色プリン → 赤カボチャ → チョコ×甘酒と、色の薄いほうから進んでみてください。違いが分かりやすいと思います。
どなたに渡しますか
セットは3種類。3種3個入り・4種4個入り・3種6個入りです。違うのは味の数と個数の2つです。

3種3個入りは、ひと箱で完結する大きさ。ちょっとしたお礼や、はじめてお贈りする方へ。受け取った側に「食べきる」の負担をかけません。
4種4個入りは、4つを1個ずつ。赤カボチャが入るのはこのセットだけですので、3つの土地の素材をひととおり試したいときや、甘いものがお好きだと分かっている方へ。どれかひとつ選ぶのに迷われたら、この4個入りがいちばん分かりやすいと思います。

3種6個入りは、同じ3種が2個ずつ。分けることが前提のセットです。ご家族に、職場に。お二人で同じ味を1回ずつ、という分け方もできます。
どれも化粧箱に入っていますので、包み直さず、そのままギフトとしてもお渡しいただけます。
産地の味を、そのまま人に贈れます
地のものを使ったお菓子は、日持ちが短いものが多く、おみやげは「行った人が持ち帰るもの」でした。
この瓶は、冷蔵庫を使わずに置いておけます。開発担当者の言葉です。
「プリンというと冷蔵のイメージがあって持ち帰りにも不便だということで、常温でも同じおいしさを実現できたというところを評価いただいています」
だから、届いた日に冷蔵庫を空けておいてもらう手間も要りません。受け取った方は、ご自分の都合のいい日に開けられます。
急に手みやげが要る日にも強いです。化粧箱に入っているので、箱のまま持って出られます。移動にかかる時間を計算せずに、そのまま向かえます。
渡す日が決まる前に買っておいて、決まった日に出す。そんな使い方もできます。手みやげは、渡す側の段取りが要るものでした。買う日、渡す日、その間の置き場所。この箱は、そのうちのふたつを気にせずに済みます。
産地から離れた方にも、お届けしやすいプリンです。
冷やしても、常温でも。二通りの食べ方があります

冷蔵庫で冷やしてから食べると、食感が締まって、後味がすっきりします。食後のデザートには、こちらが向きます。
常温のまま食べると、口あたりがより滑らかになって、香りが立ちます。プリン本来の風味をしっかり味わえるのは、こちらです。
どちらも、つくり手にすすめられた食べ方です。セットには何個か入っていますので、冷やしたものと常温のものを続けて食べ比べていただくこともできます。
ひとつだけ、驚かないでいただきたいことがあります。ふたを開けると、表面に水分がにじんでいることがあります。温度が動くと水分が分かれることがあるためで、品質そのものには影響がありません。そのまま召し上がっていただけます。
器は硝子の瓶です。ふたを開ければそのまま食べられますので、お皿を出す必要もありません。
このプリンを、常温で置ける理由
最後にひとつだけ。冷たい棚に並ぶものと同じ食感、同じ風味を常温で出すために、つくり手は何度も何度も試作をしてプリンを開発しました。
この商品は、簡単には真似できないものになっています。
その話は、開発担当者に聞いた企業紹介の記事30種類のプリンと、季節で変わる工場。福島いわき遠野らぱんのものづくりに書きました。読んでから食べると、たぶん少しおいしく感じられると思います。
※ 乳成分・卵・小麦を使っています。ゼラチンと大豆に由来する原材料も入っています。詳しい原材料・栄養成分・内容量は商品ページをご覧ください。